サベリー®の機能

抗酸化作用

ヒトが血漿やその他の組織における一定の抗酸化力を保つには、ORAC値で3,000~5,000ユニット相当の抗酸化食品を摂取することが必要と考えられています。しかしUSDAの調べによると実際の摂取量は1,200ユニット程度と、前述の数値には届いていません。

これに対し、サベリー®の抗酸化能について米ブランズウィックラボで測定したところ、ORAC値を始めとする各項目(ORAC、HORAC、NORAC、SORAC及びSOAC)において、幅広い抗酸化能を有するという評価が得られました。ORAC値は、人体における主要な活性酸素種のひとつであるペルオキシルラジカルを捕捉する能力で評価しています。

右のグラフから、β-グルコガリンの抗酸化能はアスコルビン酸のそれより優れていることがわかります。アムラ果実エキスの抗酸化力の担保にはβ-グルコガリンを用いて規格化することがより適切であると考えられます。

ORAC値

ORAC値が高いほど、抗酸化能が高いことを示します。

食品用途

  • 抗酸化作用、アンチエイジング
  • 消化サポート
  • 糖尿病関連症状への対策サポート
  • 肝機能サポート、解毒

抗酸化作用

アムラ抽出物には、放射線照射によるミクロソームの脂質過酸化の抑制や、ミトコンドリア中のSOD(スーパーオキシドジスムターゼ、活性酸素消去酵素の一種)の保護作用などが報告されています。
チオバルビツール酸反応性物質を用いた過酸化脂質に対する作用の評価において、アムラ抽出物は良好な結果を示しました。また、ラットの肝臓ミクロソームにおいてSODをダメージから保護する作用も確認されています。アムラ抽出物の抗酸化作用は、濃度依存的かつ用量依存的であり、水溶性であることから脂質過酸化をもたらすフリーラジカルの捕捉に有効であると結論づけられています。

消化サポート

アムラの果実は、インドで古くから消化サポートにも用いられてきました。特に、消化補助を目的とするアーユルヴェーダの処方「トリファラー」(アーユルヴェーダ3大果実とされるアムラ、ターミナリアベレリカ、ターミナリアチェブラ*からなる処方)の主要な成分として重用されています。アムラは消化液の分泌を促進し、分解・解毒に寄与するものとされてきました。また、抗菌作用や収れん作用は感染症や潰瘍の治癒に有用とされています。
2002年には、Refatullahらのin vivo試験(ラット)において、抗分泌作用・抗潰瘍作用・細胞保護作用が確認されています。

糖尿病対策サポート

糖尿病に関連した症状に対するアムラの有用性も、Suryanarayaら(2004)により報告されています。白内障等に関連する酵素「アルドースリダクターゼ」は医薬品のターゲットとされていますが、アムラ抽出物はラット及びヒトのアルドースリダクターゼに対し、それぞれIC50が0.72mg/ml、0.88mg/mlという阻害能を示しました。
また、自社試験では、ラット水晶体由来のアルドースリダクターゼに対し、サベリー®の規格化成分であるβ-グルコガリンのIC50が53.7μg/mlであるという結果が得られています。

2005年には、アムラ抽出物が糖尿病ラットにおいて酸化ストレスの軽減に役立つほか、糖代謝の改善にも寄与することがRaoらにより報告されています。さらに、2007年には、アムラ抽出物の摂取が加齢性腎機能障害の改善に有用であること、この作用が酸化ストレスや炎症反応の阻害によるものであることがYokozawaの動物試験により報告されています。

肝臓保護作用

アムラはアーユルヴェーダにおいて、肝臓保護にも有用な素材とされてきました。
インド・ケララ州のAmala Cancer Research
Centreにおける研究では、ラットの肝臓を発がん性物質(N-ニトロソジエチルアミン)によるダメージから保護することが報告されています。
また、肝障害においてみられる肝臓の線維化は機能・構造上の深刻な変化ですが、これに対する現在の主な治療は、抗線維化剤を服用し続けることしかありません。
一方、動物試験ではありますが、アムラ抽出物の摂取が肝細胞の線維化(四塩化炭素とチオアセトアミドで誘導)の軽減作用を示すことが報告されています。また、肝機能を示す血中マーカーについても、AST、ALT、ALP及びビリルビンの血中濃度において、改善していることが示されています。

化粧品用途

  • アンチエイジング
  • サンケア
  • ヘアケア

加齢による細胞の機能的・生理学的変化について様々な理論が提唱されていますが、Harman博士により1956年に提唱されたフリーラジカル説は、特に近年科学的な裏付けがなされ、健康寿命や長寿への寄与が期待されています。
フリーラジカルは不対電子を1つ以上もち、ほかの分子から電子を奪って安定になろうとする分子で、その作用の結果として細胞にダメージを与えたり、機能を阻害したり、あるいは細胞に死をもたらしたりします。特にダメージを受けやすいのは脂質やタンパク質です。このフリーラジカルを捕捉する能力をもつ物質は抗酸化物質と呼ばれ、細胞をダメージから保護するのに役立ちます。サベリー®は抗酸化能において優れた素材であることが、実験により示されています。

IC50

50%阻害に必要な量や濃度を表す。
低いほど少量で効果がある、即ち効果が高いことを示します。

重金属からの保護作用

アムラ抽出物は、フリーラジカルや重金属により誘導されるダメージから肌を保護する作用があります。アルミ、鉛、ニッケルなどに繰り返し暴露すると体内にこれらの金属の蓄積がみられますが、アムラ抽出物の摂取により軽減されることが動物実験で報告されています。ビタミンCでも同様の作用がみられるとされていますが、アムラのほうがより幅広い対象に効果があります。また、アムラ抽出物の摂取により、ヒ素による細胞毒性をほぼ完全にキャンセルすることができた、という研究例もあります。
アムラ果実の規格化抽出物には、長時間持続する高い抗酸化作用があることが報告されています。この作用は、アムラ抽出物が鉄や銅などに対しキレート作用をもつことによって説明されますが、この抗酸化作用はアンチエイジングという目的において非常に重要な役割を果たします。

マトリックスメタロプロテイナーゼ(MMPs)に対する作用

アムラの果実は、インドで古くから消化サポートにも用いられてきました。特に、消化補助を目的とするアーユルヴェーダの処方「トリファラー」(アーユルヴェーダ3大果実とされるアムラ、ターミナリアベレリカ、ターミナリアチェブラ*からなる処方)の主要な成分として重用されています。アムラは消化液の分泌を促進し、分解・解毒に寄与するものとされてきました。また、抗菌作用や収れん作用は感染症や潰瘍の治癒に有用とされています。 2002年には、Refatullahらのin vivo試験(ラット)において、抗分泌作用・抗潰瘍作用・細胞保護作用が確認されています。

サベリー®のUV-A、UV-Bに対する光保護作用
B16F1細胞において紫外線により誘導した
メラニン生成の阻害作用(IC50
12μg/ml
UV-B暴露に対するマウス3T3細胞の保護作用 41.2μg/ml
UV-A暴露に対するマウス3T3細胞の保護作用 14μg/ml
IC50:50%阻害に必要な濃度
EC50:50%保護の有効濃度

ヘアケア

アムラは天然のヘアコンディショナーとして、インドで古くから髪と地肌のケアに利用されてきました。
髪の脱落において重要な役割を果たすホルモンとして、男性ホルモンであるジヒドロテストステロンが挙げられます。このホルモンは生体内においてテストステロンが5-α-リダクターゼの作用を受けることによって生成します。つまり、血中や毛包のテストステロン濃度、ジヒドロテストステロン濃度がカギとなり、この変換に関与する5-α-リダクターゼの阻害は脱毛対策や育毛を考えるうえで重要な意味を持ちます。
サベリー®は、250μg/mlの添加で5-α-リダクターゼを80%阻害するという結果が得られていることから、ヘアケア用途にも有用です。

推奨配合濃度など

クリーム、ジェル、スプレー、美容液、ローションなどに配合いただけます。また、肌や髪の健康のためのサプリメントとして、内外美容素材としてもご活用いただけます。